【愛という、目には見えないそれは、見えない無限の何かを生み出してくれる】
ライオンキング2の音楽、これで最後の翻訳です。
僕はこの映画に思い入れがあったので、個人的に重点的に翻訳してきましたが、
今回の場面が、クライマックスの音楽です。
曲のタイトルは【Love Will Find A Way】
公式での日本語吹き替えのタイトルでは【愛の導き】と表記されています。
一応、英語をそのまま訳すと【愛は道を探し出す】となります。
ですから、道を探すということは、道を作りだすという事なので、
導くという言葉で日本人なら通じます。
ですが、吹き替えの歌詞は、英訳をかなり強引に解釈しています。
もちろんこれは仕方ない事ですし、内容もおおまかにはずれていないので
問題はないですけどね('ω')ノ
一応吹き替えバージョンとは違って、英訳に限りなく忠実に訳しました。
それでは、動画を観ながら感傷に浸ってください(^^
※キアラはピンク、コブは青、デュエットはオレンジで表現しました
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①
In a perfect world
One we've never known
We would never need
To face the world alone
They can have the world
We'll create our own
I may not be brave or strong or smart
But somewhere in my secret heart
I know love will find a way, anywhere I go
I'm home if you are there beside me
Like dark, turning into day
Somehow we'll come through
Now that I've found you
Love will find a way
②
I was so afraid, now I realize
Love is never wrong
And so it never dies
There's a perfect world
Shining in your eyes
And if only they could feel it too
The happiness I feel with you
They'd know love will find a way
Anywhere we go
We're home if we are there together
Like dark, turning into day
Somehow we'll come through
Now that I've found you
Love will find a way
I know love will find a way
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【和訳】
①
②
知ってる
愛が道を切り拓くって
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いかがでしたでしょうか?
正直出だしのキアラが歌う部分の歌詞の翻訳が、
果たして正しく翻訳できているか自信がありません。
まぁニュアンスだけ感じてもらえれば嬉しいです(笑)
この音楽を知るには、この歌詞に至った経緯を知ることが必要です。
まぁざっくり言えば、
コブがプライドランドから追放されて、
キアラと離れ離れを強要させられた
という展開があったからこそ、この歌が生まれたわけです。
離れ離れになってしまってどこにいるかわからないけれども、
愛という力、すなわち会いたい気持ちによって、
お互いを惹きつけて、また再開できる という
見えない愛が、互いの居場所の道しるべをした歌なのです。
言葉ではなんだか大それた事言っている感じがしますが、
事恋愛においてはごくごく自然な事です。
--◇ここでちょっと、英語の意味を少し細かく説明したいと思います◇--
この歌は、①でキアラの心情を歌い、②でコブの心情を歌い
ここで再開して、途中から一緒に歌います。
この歌では、I, You, We, They といった人称代名詞が頻繁に出てきます。
まぁ二人の歌なので、I,You,We はお互いの事を言っています。
ではTheyは誰を示すのでしょうか?
私たちは、よくTheyという単語を習うときに 彼ら とか それら と習います。
ですが、それをこの歌で当てはめると、かなり違和感が出ます。
一体誰を指しているんだろう・・・と
というわけで、結論から言いますと
この歌でのTheyの使い方は、僕ら日本人の視点から使うとしたら
All People と同意語だと思ってください。
つまり みんな 全員です。
愛というものは別に、キアラとコブだけ特別持っているものではありません。
全世界の全ての生物に共通です。
つまりここでのTheyの対象は、すべての生き物と捉えてください。
次にサビ中にある I'm home とWe're home です。
これは、普通に訳すと、【家に帰る】または【ただいま】です。
しかし外国の人は、日本人と違って、帰って来た時に
ただいま
と言う習慣がありません。
僕もオーストラリアにホームステイした時に、早々にカルチャーショックを受けた部分です。
つまり玄関では何も言いません。
もし、玄関に家族が出迎えてきてくれたら、
Hi
でいいのです。
I'm home という言葉は、むしろ誰もいないところで言った方が自然です。
家だーーー! って感じのニュアンスを海外では持たれています。
さて、それを踏まえたうえで、歌詞中のI'm homeを考えてみましょう。
つまり、ここでは家を指すわけではなく、比喩表現を使用しています。
自分の家は落ち着くし安らげる安息の場所ですよね。
それを、①では相手の懐、つまりコブの事を、キアラにとって安息の場所 と表現しています。
②はWe're home つまり、互いが互いを安息の家と 表現しているのです。
ここが理解できると、この歌の美しさがより一層感じれるのではないでしょうか(#^.^#)
この歌は、
愛し合っているけど、事情があって離れ離れになっているカップルには、
特に響く歌詞かとおもいます。
例えば、このライオンキング2の世界観でもありましたが、
キアラとコブは同じライオンでも、生まれた場所が違うというだけで、
禁断の愛 のようなシチュエーションになっていました。
これは実際のライオンの世界では、ありえないと思いますが、
人間の世界では、よくあるシチュエーションかと思います。
現代の日本ではあまりないとは思いますが、
海外ではよくある話です。
人種、身分、階級、宗教
このような物があるがために、
禁断の恋
とならざるを得なかったカップルも多かったのではないでしょうか。
よくよく考えれば、悲しい話ですよね。
愛というものは、本来そのようなものに縛られるものではありません。
禁断の恋となったがために、結ばれなかった人や社会的制裁を受けたり、
殺された人たちがいるというのが人間社会では少なからずあるというのが現実です。
しかし、このような禁断を乗り越えた人たちというのは、
この歌に通ずるものがあるのかな と思うと、
ロマンチックと思ってしまいます。
ですが、そのロマンは人間社会の複雑さが生み出した
見えない壁を肯定するわけになるので、皮肉な話です。
まぁ考えすぎですかね・・・(^-^;
というわけで、キアラとコブの再開によって、
愛を再認識し、お互いの気持ちをライオン社会の平和につなげて、
ハッピーエンドとなるというきっかけの歌でした!
本日も見てくれた方、ありがとうございます★
今回も知り合いの方に描いてもらいました(*^▽^*)
コブとキアラ