《この歌が出来たきっかけは、父親が死んでしまったから・・・
物語調の過去、そして未来に向けての人生への葛藤が錯綜する、類まれな感動曲だ》

   



ーロッパから火が付き、今や世界中で注目を浴びているこの曲
さて、日本でもこの曲は流行るのでしょうか。


2016年の洋楽ヒット曲は、もはやこの曲無しでは語れません。
タイトルは【7Years】 意味は【7歳】です。

そしてこの歌を歌っているのは
【Lukas Guraham】 (ルーカス・グラハム)といいます。
デンマーク発の4人組バンドです。

しかしながら、この名前、実はボーカルの名前だったりします。
ボーカルの名前がそのままバンド名という事です。

おととしまでは存在すら知られてなかった彼らが、
どうして世界中で大ヒットを記録しているのか、
その答えはこの曲の歌詞にあります。


まずは歌詞と雰囲気を感じていただけたらと思います。

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Once I was seven years old my momma told me

Go make yourself some friends or you'll be lonely

Once I was seven years old


① 

It was a big big world, but we thought we were bigger

Pushing each other to the limits, we were learning quicker

By eleven smoking herb and drinking burning liquor

Never rich so we were out to make that steady figure


Once I was eleven years old my daddy told me

Go get yourself a wife or you'll be lonely

Once I was eleven years old


I always had that dream like my daddy before me

So I started writing songs, I started writing stories

Something about that glory just always seemed to bore me

'Cause only those I really love will ever really know me


Once I was twenty years old, my story got told

Before the morning sun, when life was lonely

Once I was twenty years old


I only see my goals, I don't believe in failure

'Cause I know the smallest voices, they can make it major

I got my boys with me at least those in favor

And if we don't meet before I leave, I hope I'll see you later


Once I was twenty years old, my story got told

I was writing about everything, I saw before me

Once I was twenty years old


Soon we'll be thirty years old, our songs have been sold

We've traveled around the world and we're still roaming

Soon we'll be thirty years old


I'm still learning about life

My woman brought children for me

So I can sing them all my songs

And I can tell them stories

Most of my boys are with me

Some are still out seeking glory

And some I had to leave behind

My brother I'm still sorry


Soon I'll be sixty years old, my daddy got sixty-one

Remember life and then your life becomes a better one

I made a man so happy when I wrote a letter once

I hope my children come and visit, once or twice a month

Soon I'll be sixty years old, will I think the world is cold

Or will I have a lot of children who can warm me

Soon I'll be sixty years old


Soon I'll be sixty years old, will I think the world is cold

Or will I have a lot of children who can warm me

Soon I'll be sixty years old

 

Once I was seven years old, momma told me

Go make yourself some friends or you'll be lonely

Once I was seven years old

 

Once I was seven years old


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【和訳】

7歳になったとき 母さんが言ったんだ

"友達を作りなさい、さもないと孤独になってしまう"って

あれは7歳の頃だったよ


① 

世界って大きくて本当に大きくて

でもね、僕らはそれ以上に大きい存在だと思ったんだよ

常に互いに限界に挑戦して、知識を吸収してきたんだ、急ぐように

11歳の頃には薬や酒も飲んだりしてさ

お金持ちではなかったから、僕らは稼ぐしかなかった

 

そんな荒れ暮れた11歳の頃に父さんが言ったんだ

"結婚をしてパートナーを作りなさい、さもないと孤独になる"って

11歳の頃だったよ


僕はいつも夢を持っていたよ、父のようにね

だから歌を作り始めたんだ 小説も書き始めたよ

いつかの栄光のために、でもただいつも退屈だったなぁ

本当に愛するものだけが、僕のことを理解してくれるだろうけどさ・・

 

20歳の時ちょっとだけ有名になった     ※ニューヨーク で一人暮らしの頃

でもまだ一人での人生に陽がさしてない、さびしかったなぁ・・

20歳の頃だったよ


僕はゴールしか見えてないから、失敗など信じない

小さな声もたくさん増えれば大きな糧となるからね

僕には友達がいる そいつらは良き賛同者

もし今僕らが会えなくても

僕は望むよ、君たちと会えるだろう未来を

 

20歳の時 ちょっとだけ有名になった

僕が目にしたことをすべて書いていたんだ

20歳の頃だったなぁ


そろそろ30歳、そのころには僕たちの歌が売れるんだ

僕たちは、まだぶらぶらと前進している途中さ

そろそろ30歳になるんだなぁ

 

僕はまだ人生について学んでいる

僕の妻が子供を産んでくれた

だから子供のために歌うことができる

そして、子供へ僕の生きざまを伝えることができる

いまだに友達はたくさんにいるけど

何人かは大きな夢に向かって頑張っている

そして何人かとは、縁を切らなければいけない

仲間よ 申し訳ない・・・ 


いずれ僕は60歳  父は61歳で死んだっけ・・

生を実感するんだ、そうすればより良い人生を送れる

一度だけ手紙を父に書いたんだけど、とても幸せにそうだったよ

月に1,2度でいいから僕の子供たちが訪ねてくれることを願うよ

いずれ僕は60歳だ  そのころ世界はひどく冷たくなっているのかな

それか、たくさんの子供たちに恵まれて暖かくなっているのかな

いずれ僕は60歳・・・

 

いずれ僕は60歳だ  そのころ世界はひどく冷たくなっているのかな

それか、たくさんの子供たちに恵まれて暖かくなっているのかな

いずれ僕は60歳・・・

 


 7歳になったとき母さんが言ったんだ

"友達を作りなさい、さもないと孤独になってしまう"って

あれは7歳の頃だったよ

 

あれは7歳の出来事だったんだ


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いかがでしたでしょうか?
この歌の最大のテーマは【人生】です。

ですが、その道筋は、誰一人として同じではありません。
1人1人がそれぞれの道を歩んでいくわけです。
たとえそれが、明るい道でも暗い道でも・・・

もちろん、人は明るい道を望み、願い、それを目指して歩いていくものです。
ですが、本当に明るい未来というものは、歩いている道中にはわからないものです。


なんとなく歩く足を止めて、パッと後ろを振り向いたとき、
その時に、自分の生き方が明るかったのか暗かったのか、答えが見えてくるようにも感じます。

この歌は、いわば人の共通した人生への漠然な願いと不安が入り混じった歌詞だから、
たくさんの人に共感がもてる感動曲になったのではないでしょうか。



さて、この歌詞をちょっと説明していきましょう。

この歌詞はボーカルのルーカス自身の体験談に基づいています。

明るい人生への道しるべとして、親が子へ託した言葉

『友達をたくさん作りなさい』
『結婚しなさい』

これが出来なければ、
孤独で寂しい人生だよ


とってもシンプルなのですが、的確な親としてのアドバイス、
ですが、これがおそらく万国共通の幸せな人生への近道ですよね。
   
ちなみに僕が一番好きなこの曲のフレーズ
《It was a big big world, but we thought we were bigger》
※so bigじゃなくて、big bigと 繰り返し使うところがたまらなく好き!


子供の時って当たり前ですが、世界が大きいってわかっていても、自分の方がでっかいんだ!
って思ったことありませんか?
考え方が甘っちょろいですが、俺らが最強!みたいな有頂天な気分の事です。

男というものは、ちょっと集団になると、だれもが感じてしまうんですよね。

個人的な経験では、僕は良く空を眺めながら、ぐるぐると回っていた時期がありました。
そのうちに、なんだか僕自身が地球を回転させているみたいな気分になって、長い間優越感に浸っていられるんですよね (そしてもれなく気持ち悪くなるのですが 笑)

限度という言葉を知らない子供時代、
限度を知らない、制限が無いという事は【無制限】


つまりは無限の可能性を信じていた時代です。

だから①の歌詞は少年時代特有の懐かしさが漂う、
とても素敵な歌詞に思えるんです。



この歌詞は③までは、過去の体験談が書かれていますが、
④からは、未来の話をしています。


ルーカスは現在27歳で、現在はまだ独身だからです。


ですから、この歌詞は途中から、
人生への漠然たる予想や不安と願いが入り混じっています。


■どうしてこのような歌詞にしたのでしょう?

その答えは、
《My daddy got sixty-one》
という歌詞にあります。

この一節は、他の翻訳サイトではうまく訳されていませんでしたが、
ここが一番重要な歌詞です。



これは【父さんが61歳で死んだ】と訳します。


この曲が、この歌詞として出来上がった理由は、
父の死にあります。



ルーカスは父親の事をとても尊敬していたそうです。
歌詞中にはありませんが、
とある記事には、
"僕の父は本当に完璧なひとだった"
と言っている程にです。


■どうして歌詞に60歳の未来が書かれているのか?

それは、父親と自分の生き様を重ねてみているからです。


父親は夢を持ち続けながら、結婚し、
母親が、ルーカスを産んでくれて
そしてルーカスを大事に育て上げました。

だからこそ、ルーカス自身にも大きい夢を持ち続ける事ができ、
シンガーとして大舞台に羽ばたくところまでに上り詰める事ができたのでしょうね。


親からしてみれば、自分の愛する我が子が、
親を大切に想っていてくれて、且つ仕事も順調となれば、
親としての大役を全う出来て、さぞ幸せだったでしょう。


その幸せをかみしめてからの死・・・61歳は少々早い死です。
もちろん死は、悲しい事ですが、表現を変えれば、
【太く生きる事ができた】とルーカスに伝える事が出来たと思います。

だからこそ、人生を全うして亡くなった父に対して、
自分が60歳になるころは、どうなっているんだろうか

という一抹の不安が入り混じった、ある意味は願望にさえも思える
感慨深い歌詞になっているのです。



60歳の時に世界が冷たく思うシチュエーション

それは、友達がいなくて結婚もしていないので、
子供もいない、両親はとっくに亡くなって、
ひとりぼっち・・・・


ルーカスは、このシチュエーションを不安として歌詞にしています。

もちろん幸せなシチュエーションは、その逆です。

つまりは、父親がたどってきた道。


父親を尊敬しているからこそ、父親のような人生を送りたいという
願いと、本当にその道をたどることができるだろうか という不安が
見事に歌詞に表れています。


この想いは、おそらく誰でも持っているのではないでしょうか。
僕自身、現在は独身で、父親がたどってきた道に、未だ達していないので、
この歌詞の意味が凄く伝わります。


年をとってから、振り向いたときに誰もいなかったら寂しいですよね。
だからこの歌を要約すると

幸せな人生を送る為のアドバイスとして、
母親と父親は自分に
『友達作れよ・結婚しろよ』と諭してくれた。
この言葉を忘れずに、夢に向かって幸せに生きていきたい


という歌なのです。


この歌が、世界中に共感される一因としては、
僕もそうですが、未来に対する漠然たる不安をみんな持ってるからなのでしょうね。

それと同時に、年をとった時に自分を思ってくれる家族や仲間がいてほしいという
願いを誰もが持っているからこそ、
この歌詞と、ピアノソングの寂しげな曲調が一層心に響くのだと思います。


・・・・・というわけで、みなさんいかがでしたでしょうか。

いろいろと考えさせられる歌ではなかったでしょうか。
今回も長々と説明していきましたが、最後まで見てくれた方ありがとうございます♪



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まだ新しいペイントアプリに慣れてません。
そして、これはもはや擬人化かどうかもわかりません(笑)




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