《数年前の人生最大の辛さから、導き出した答えがこの曲に込められている、
衝撃の感動曲です》




2017年8月
いよいよ彼女がアルバムを出します。
世界中のファンが待っていました。この時を。

その中に入っている感動の1曲を紹介するのですが、
正直今の気持ちを、そのままブログに記載するのは、
ちょっと難しいです。

あまりにも気持ちがこみあげすぎて、
書きたい事がたくさんありすぎて、うまく伝えられる自信がありません。

今回紹介する曲【Praying】には、僕にとっての今年のベストに
なりうる可能性がある程に、聞いた瞬間に衝撃を受けた曲です。
ちなみに意味は【祈る事】です。

歌っている女性は【Kesha】ケシャと読みます。
ファンならこの名前を見て、びっくりするかもしれません。

今回は知らない人向けに紹介していきます。

彼女の本名の一部です。
今回新たに、この名前でアルバムを出しました。
つまりこの名前では1stアルバムになります。


こんな言い方をしたのには、理由があります。
なぜなら彼女は、以前から【Ke$ha】として音楽を出していました。

Sに縦棒が入った、アメリカを象徴するドル記号。
彼女はそんな名前を象徴するかのように、
アメリカ国旗の柄の服などを身にまとっていました。

どうして、この度 棒が無いだけですが、名前を変更するにあたったのか・・・

この理由が、この1曲に込められています。
あまりに深いため、心して聞いてください。

この曲、最初彼女の語りからはじまりますね。
まずはこの語りを翻訳します。
Praying にたどり着くまでの壮絶な気持ちが語られています。

◆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆
【語り】

Am I dead?
Or this is one of those dreams?
Those horrible dreams
that seems like it last forever.

If I am alive,Why?
Why if there is a god a whatever,
something, somewhere?
Why have I been abandoned
by everyone and everything I've ever know.
I've ever loved.

Stranded....

What is the lesson?
What is the point?

God give me a sign or I have to give up.
I can't do this anymore.
Please just let me die.
Being alive hurts too much......
-------------------------------------------------------
【和訳】

私は死んだのだろうか?
それとも、これが夢なのだろうか?
あれらは永遠に続く
恐ろしい夢だ。

もし私が生きているのなら、それはなぜ?
神が、どこかにいるのなら なぜ?(私は不幸なの?)
以前から知っていた、愛していたものや、人たちに
なぜに私は見捨てられたのだろうか?

(人生に)行き詰まってしまった・・

教えとは何?
意味は何?

神よ、私をお導きください。
さもなければ、私は人生をあきらめます。
私には何もできない。
どうか死なせてください。
生きているのがとても苦しいのです・・・
◆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆

曲の前に来るものとしては、
少々長い、この語り・・・・


和訳を見て感じた人も多いと思います。
彼女は死を考える程まで、すごく苦しんでいたのです。


■どうしてこんな状況になってしまったのか?


それは、いまから10年以上前からに至っています。

音楽プロデューサー【Dr.Luke】ドクター・ルーク との出会い

ドクターとついていますが、医者ではありません。
この出会いが、ケシャを大きく変えました。

ルークは、彼女のデモテープの歌声に衝撃を受け、
当時学生だったケシャに、
学校を自主退学し、自分と一緒に住みながら音楽の力を磨いていこう
とアドバイスをし、なんと本当に彼女は自主退学をして、
ルークについていきました。これが2005年。
彼女にとっては、歌手になれるチャンスですから、ルークを信じたのでしょう。

そして、正式な音楽の契約をしてルークの元へ行った矢先に
薬やたばこを与えて、性的な行為も強要させられたとのことです。

そして、心に傷を負った彼女は、
当然彼とは距離を置いて、違う会社とも契約して、心新たにがんばりました。
ですが、この時点では、まだ彼女の歌声は有名にはなっていません。

【時間が経てば、過去の問題も風化する】

3年後にあたる、2008年にケシャとルークは和解します。
音楽人生はマイナスからのスタートでしたが、
この和解によって、気持ちが解放されたのか
2009年、2010年は、はじけた音楽を次々と発表し、
2010年には、世界一ケシャの曲が売れたのです。

一気に歌手人生の頂点に君臨したのです。
ですから、ケシャは1度は本当に日本でも有名でした。

ただケシャは、風貌がちょっとはじけすぎていて、
音楽も例外なくはじけていました。
そのため、ケシャの人気は、日本では賛否両論あったと思います。


その後も、耳に残る音楽を出していきました。
Die YoungCannibalの曲は今でも僕は好きで、よく聞いています。

歌う人生自体は順調でした。
ですが、他のところでケシャの精神をまた傾かせていきました。
複数の裁判が、彼女の人生を大きく変えていくのです。


時には摂食障害にまで陥り、入院した程にです。
原因は、またもルークにあったようです。
実は、ルークは和解後もセクハラや暴行を繰り返していたらしいのです。

ですが、ここでなんとか退院復帰した際に精神も復活したのですが、

今度はルークがその事実に反発し逆訴訟したのです。、
その裁判がこの曲ができるトリガーになっています。


そして、その後ケシャも裁判を複数起こし、
いろいろあり、ソニーをも訴えました。


裁判の内容を説明すると、あまりにもこのページが長くなってしまうので
省略します。

重要な点は 裁判の間、
音楽を当面リリースできなくなった事と
それらの裁判で敗訴したことでした。


世間は彼女に同情していますが、
公式に敗訴したことで、世間に公に出ることに抵抗を感じ始め、
その後も、ルークから嫌がらせがあったとの事。


これらがケシャにとどめを刺しました。


その死にたくなるような思いが、
上記の曲冒頭で語られています。


すみません。結局長くなりましたが、
たくさんの問題を抱えた結果、自らが壊れてしまった・・・


その結果彼女はどうなったか・・?

語りの続きの歌に、このすべてが込められています。
あまりにも衝撃的で、感動という表現を超える何かで、
僕の気持ちはとても張り裂けそうになりました。

そんな彼女の絶唱を、是非皆さんには知っていただきたいです。

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Well, you almost had me fooled
Told me that I was nothing without you
Oh, and after everything you've done
I can thank you for how strong I have become

'Cause you brought the flames
And you put me through hell
I had to learn how to fight for myself
And we both know all the truth I could tell
I'll just say this as I wish you farewell

※サビ--------------------------------------------------
I hope you're somewhere praying, praying
I hope your soul is changing, changing
I hope you find your peace
Falling on your knees, praying
-----------------------------------------------------------


I'm proud of who I am
No more monsters, I can breathe again
And you said that I was done
Well, you were wrong and now the best is yet to come

'Cause I can make it on my own
And I don't need you, I found a strength I've never known
I'll bring thunder, I'll bring rain
When I'm finished, they won't even know your name

You brought the flames and you put me through hell
I had to learn how to fight for myself
And we both know all the truth I could tell
I'll just say this as I wish you farewell


※サビ くり返し


Oh, sometimes, I pray for you at night
Oh, someday, maybe you'll see the light
Oh, some say, in life you gonna get what you give
But some things, only God can forgive

(Ahhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh)

I hope you're somewhere praying, praying
I hope your soul is changing, changing
I hope you find your peace
Falling on your knees, praying

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
【和訳】


まぁ、あなたは私をたくさん騙したのよ
あなたがいなければどうすることもできないと
私に言い放ったわ
ああ、それでも完全にあなたとは終わったわ
私があなたに感謝できるんだとすれば
それは自分が強くなれたから

あなたはその炎によって私を地獄へ押し込んだから
私は自分のために戦い方を学ばなければならなかったわ
そして、私が真実をだったことを、私たちは知ることとなるの
私が望んだ別れを、自分の口からしっかりとあなたに言うの


※サビ------------------------------------------------
私は願うの、あなたがどこかで祈っている事を 
祈っている事を・・・・
私は願うの、あなたの心の魂が変っている事を
変わっている事を・・・・
私は願うの、あなたにとっての安らぎが見つかるようにと
膝をつきながら、切に祈っている事を・・・

---------------------------------------------------------


私が私であることを誇りに思う
もはや鬼畜な奴らはいない、私は復活したの
あなたは言ったわ、私は人生が終わってると
まぁ結局それはあなたが間違ってたわ
今が、そしてこれからも最高の時がやってくるの

自分自身で作り上げることができるから
あなたは必要ないの、私は強さを見つけ出したわ、未知の強さを
あの時は捨てられたし、燃え尽きたわ
でも終わった(解決した)ら、あなたの名前も記憶からなくなる

あなたはその炎によって私を地獄へ押し込んだの
私は自分のために戦い方を学ばなければならなかったわ
そして、私が真実をだったことを、私たちは知ることとなるの
私が望んだ別れを、自分の口からしっかりとあなたに言うの


※サビ くり返し


たまにだけど、夜に私はあなたのためにも祈っているの
いつかあなたにも、導きの光が見えるようにって
人生とは、良いことを与えることで
それに見合う見返りがいつかやってくると言われているが
でもそれらは少なくとも神だけは許してくれる

(Ahhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh)


私は願うの、あなたがどこかで祈っている事を 
祈っている事を・・・・
私は願うの、あなたの心の魂が変っている事を
変わっている事を・・・・
私は願うの、あなたにとっての安らぎが見つかるようにと
膝をつきながら、切に祈っている事を・・・

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

いかがでしたでしょうか。

僕はこの歌を見た瞬間に、衝撃を受けてしまいました。
なぜなら、本来Keshaはこのような雰囲気の曲を作らないから。

すでに語りは紹介しましたが、あの時点で既にこの曲に対して
彼女にとっては特別な一曲なのだろうと察していましたが、
語り後のピアノソングで僕は確信しました。


この曲は以前のKeshaとは一線を画す音楽なのだと。

以前の、ダンスミュージックのような明るく
ノリノリなエレキポップとは違う、今回のピアノの旋律・・・
以前の彼女なら絶対にチョイスしない音楽スタイルでした。
そういう意味で、彼女の中で明らかな心の変化
あったことが聞いて感じ取れます。


そんなピアノソングも明らかに悲しみが漂っています。
語りの延長上の意味合いがあるのでしょうか。

ルークとのトラブルに衝突してから、いろいろな葛藤があったのでしょう。
それは私たちの想像を絶するものがあったのだと思います。
歌手人生を、一度は投げ出そうとも思ったけれど
そういう点でも自身で今一度見つめなおす時間が必要だったらしく、
2014年からは、ほとんど曲をださず、テレビなどにも公への露出は
少なかったのも、そんな意味合いが見て取れます。

いわばこの曲は、
その空白の時間の
【答え】なのです。
Keshaのファンは本当に待ち焦がれていた曲なのです。

ですがその【答え】があまりにも衝撃的でした。


この曲の歌詞には【you】という単語がよく出ていて、
このyouがさすものは、やはりメインは【Dr.ルーク】なのでしょう。
これは、Keshaの事を知っている人なら容易にわかる歌詞づくりになっています。

なので、これは俗にゆう【リベンジソング】なのかな?と思ったんですよ。
海外では、特定の人物に対する仕返しのメッセージという意味合いで
曲ができたりもします。もちろん日本でもあるのでしょうが。
公には人物名を公表せずとも、海外では内容が結構大胆で
人物特定がわかりやすい表現をしています。
ですがこれはリベンジソングではありません。

この度のKeshaの歌のルークへのメッセージ。
その答えは【祈る事】でした。

Keshaは、この空白の約2年間で、
ルークから受けた虐待や性的な嫌がらせへ対する恨みを
【自身が弱かったから】と受け入れました。


そして受け入れたうえで、強くなろうと必死に人生を見つめなおして
その最終形が【祈る】という形になったのだと思います。



いわばこれは無償の慈悲に近い表現でした。

恨みや憎しみがあったでしょうに、それを乗り越えて
復讐という形をとるどころか、ルークにも幸せが訪れるように
祈っているのです。


本当に圧倒されました。

これは逆に言えば、それほどにKeshaは深く悩んでいたかがわかります。
本当に本当につらかったんでしょう。
それは、仕返しをしても自分の幸せにつながらないと悟るかのように。

PVの最初の漂流の形は、人生が終わった自分を表しています。
モノクロの表現で、目は瞳孔が開いていて、今にも死を感じさせる表現。

悩み苦しみの表現が、PVで可視化されています。
ここで映っているKeshaは一度たりとも笑顔がなかったです。
それは悲しみを表現しています。
ですが、悲しみともうひとつの感情があります。
それは【決意】です。この曲の後半は決意の表情だったとおもいます。

このPVには最初にKesha以外に2人の動物みたいな鬼畜顔がでてきます。

まぁこれこそ、おそらく渦中の人物なのでしょうけど。
とりあえず、2人とされている時点で、トラブルは複数あって
それが原因でKeshaは死を考えた事を最初の棺桶で表現しています。

この曲のタイトルは【Praying】です。
当然祈る表現がでてきます。
ですが、前半と後半で祈りの対象が変わっていきます。

初めは、トラブルや災いが降りかからないように
自分に向けて祈っていました。

それは自分が弱かったからと、歌詞中に表現されています。
そしてもがいた末に自身の強さを手に入れたんだと。

そしてこの曲の完成形が
私を陥れた人たちへの幸せをも願う祈り
なのです。

本当に胸が締め付けられる思いになります。

元来聖書にはこのような行いが思想の理想として掲げられていますが
一体何人が、このような行為を信じきり、遂行することができるのでしょうか。

だってKeshaのような思想が世界中の人たちにあれば、
世界に戦争が消えるからです。

人から受けた悲しみは恨みは、復讐でしか返せない。

どれだけ神の教えを守っていても、
現時点で争いが絶えないのは、やはり感情的になってしまうからです。

Keshaは、それを精神の強さによって昇華し、
さらに、相手へも祈る。
自分が一番被害者で悲しいはずなのに、
原因は弱い私と線を引き、耐え忍んだ挙句に
加害者までも善くなるよう祈るのです。
決して誰もができることではないと思います。

PVにでてくる、カラフルな鳥はKeshaの心を表現しているのでしょうか。
もともとの思想概念はカラフルなイメージがある彼女でして、
いわば、彼女の本来の色が後半に出ています。

強くなったことで、結果私を遮る魔物はいなくなった。
そして生き返ったんだと。

最後のサビの、すごく高い産声にも感じる
彼女の叫びを今一度聞いてみてください。

歌詞に記載されている
(Ahhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh)の部分です。


これらの意味を理解した後に、
この叫びを聞いてしまったら、
Keshaファンは、だれでも歓喜し、感動すら覚えてしまうでしょう。

それほどまでに、衝撃的な歌がこの一曲に込められています。
まさしく絶唱と表現するにふさわしい一曲でしょう

PVの最後、モノクロがカラーに変わり、
立ち上がって、光に向かって歩いていくラスト。
そして

The begining

の文字。これは【始まり】と訳します。
これから、本当の私が始まるというラストなのです。

だからこの曲は祈る表現を介して、
終わり始まりを告げる歌なのです。

今までのKe$haから
本名であるKeshaに変えて、心機一転した彼女を、
これから見ることができるというメッセージを、
リスナーにもしっかりと伝えています。


いかがでしたでしょうか?
僕は、当分はこの曲でおなか一杯になるほどに
こころが満たされてしまいます。

みなさんにも彼女の絶唱が伝われば、うれしいです。

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彼女らしさのレインボーを全面的に出してみました